真のノーベル賞?東大・森口尚史の野望

8日、iPS細胞の研究で知られる京都大学山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した。
臨床応用が実現すれば、これまでの医学の常識を覆す技術とされる。
当然、日本全体が京大・山中教授に対する祝福ムードに沸くのだが、そんななか「iPSの真の研究者」が登場した。

「自称・ハーバード大学客員教授」という輝かしい肩書を持つ森口尚史氏である。
森口氏はノーベル賞発表後の11日、読売新聞でiPS細胞を使った世界初の心筋移植手術の実施者として紹介された。
記事によると、ハーバード大学客員講師の森口氏が2月に虚血性心筋症の男性患者に対し、男性の肝臓から取り出した細胞から“独自の手法”でiPS細胞を作成、心筋細胞に変化・増殖させた。この心筋細胞を心臓バイパス手術を受けた患者の心臓に注入した。その後、心筋機能は平常になり、通常の生活を送っているとされた。
また、この他の患者にも同様の手術をしたと話した。

ところが、この報道を機にすぐさま様々な方面から疑惑の目が向けられた。
ハーバード大学や英国の科学雑誌ネイチャー、東京大学などは森口氏の発表内容を全面的に否定、“客員教授”という肩書もハーバード大学からは「所属していた記録は一切存在しない」と一蹴。森口氏が実際に所属していた東京大学からは研究内容の実態が存在しないことを立証された。
疑惑が向けられた当初、「私は梯子を外された」などと意味深な発言をしていたものの、iPSの臨床応用の発表が完全な虚偽であったことが証明される中、森口氏は「うそと言えばうそ」を罪を認める姿勢も見せ始めている。
今回の馬鹿騒ぎもいよいよ議論の余地がなくなり、東京大学は森口氏の正式な解雇を発表した。

ノーベル賞京都大学、虚偽発表の東京大学。10月の科学スキャンダル、東西の帝国大学でなぜ差がついたのか。